LEE Geunhee(李 根煕/イ クニ)先生: いろいろな役割をバランス良く生きるには

July 5, 2019

FAFAの教授スペシャルの一環として、私たちはLEE Geunhee先生にお話を伺いました。先生はいろいろなマーケティングの専攻科目を教えていることから先生を知っている学生も多いことでしょう。しかし、彼はただの教授ではなく、情熱あふれるビジネスマンでもあります。LEE先生は、私たちの取材を快諾してくれ、4月末にインタビューが行われました。

先生、まずは私たちのインタビューを引き受けていただいてありがとうございます。私たちの多くがすでに先生を知っていると思いますが、簡単な自己紹介をしていただけますか?

私の名前はGeunhee LEEです。もともとは韓国出身です。現在、34歳?、いいえ43歳です(笑)。大学卒業後すぐ、私はIT業界で起業し、約4年間仕事をしました。その後、私の妻(当時はまだガールフレンド)にプロポーズしましたが、将来の不安定さゆえ、実業家とは結婚できないと断られました。私は彼女にどうすれば結婚を受け入れてくれるのかと聞くと、私が人を教えることや鼓舞することが好きなので、教授になってほしいと言われました。それで、私は事業をやめて、高等教育へと飛び込みました。日本で修士号を、アメリカで博士号を取得し、それから2012年に日本へ戻り、APUで働き始めました。

 

日本へ戻ることを決めた何か特別な理由はあるのでしょうか?

実は、日本で修士号の取得に向けて勉強していた時、2007年にカンファレンスのためにAPUへ来学したことがあり、この環境に心を奪われました。実に多様な国々からの学生や先生がいて、授業がさまざまな言語で開講されているなど、それはもう素晴らしかった!私は、「もし教授になるなら、APUの教授になりたい」と思いました。それで、私は当時の学部長のところへ行き、私がここで働きたいなら何をすべきなのかを尋ねたところ、APUに戻ってくる前にもっと多くの国々を知るために海外へ行ってほしいと頼まれました。そのために、私は奨学金プログラムに参加中で、日本で博士号を取得するために何も支払う必要はなかったのですが、私はそれをやめ(またもや)、渡米することにしました。しかし、渡米する唯一の目的はAPUに戻ってきて働くためでした。それで私は博士課程修了後すぐ、全く躊躇することなくAPUの求人に応募しました。

 

それで先生は長い間、教授として働いてきたわけですね。先生はAPUでどのような1日を過ごされていますか?

毎日、朝8時半には学校にいます。私がここで働いた最初の2年間は、午後10時半まで帰宅していませんでした。だんだん仕事にも慣れて、妻の子育てを手伝おうと思いました。今では家族と夕食を共にするために、だいたい午後6時には帰宅しています。

基本的に、私が学校でしていることは学生を支援することです。なぜ学生がたくさん私にアドバイスを求めたがるのか分からないですが、ビジネスのアイデア、就職活動、将来に対する不安や恋愛関係[三知恵1] の問題に関することまで毎日何十通もののメールをもらいます。私は1日にだいたい8名から12名の学生とそれぞれ15分から20分ほど話すようにしています。もっと時間があったらと思うのですが・・・

 

先生の教え方はどのようなものですか?

私の授業はきわめて対話型です。私が教えているのはマーケティングであり、マーケティングは双方向のコミュニケーションが全てなので、私は一方通行のコミュニケーションが嫌いなのです。マーケティングにおいては相手が知りたがっていることを伝えるためにまずは話しを聞くことが大切です。それで、私の授業の冒頭では学生から質問をしてもらいます。通常、他の先生方は質問に答えるのでしょうが、私は彼ら自身でそのような質問に回答できるための知識を学生に提供します。私たちが勉強しているのは社会科学[三知恵2] です。それぞれの質問に正解がある数学のようなものではありません。社会科学に絶対的な答えはないのです。

私の授業には教科書も必要ありません。理由はさきほど言った通り、社会科学だからです。各著者の各書籍には、さまざまな観点があります。そのため、私は学生自らの正しい答えを見つけてもらうため、いろいろな本をたくさん読むように勧めています。

授業中に、私は学生に質問を出席表に書いてもらっています。それから、授業後に自分のオフィスに戻ってきて最初にすることは、それらの質問を読み、次の授業で話すのに興味深いものをいくつかピックアップすることです。すべての質問に目を通すのに長くて5時間も要することもありますが、とても楽しいです。

先生はまだ他のビジネスをするための時間をどのように見つけているのですか?

実はその時間はないのです(笑)。すべてのことにおいてうまくやる時間の余裕はないのです。そのため、自分の時間を削っています。睡眠時間を短縮して映画やテレビ番組も見ていません。本当は「アベンジャーズ/エンドゲーム」を観に映画館へ行きたいのですが(笑)。

面白いことに、私の妻が当時私にビジネスをやめてほしいと言った張本人ですが、9年間の子育てを経て、そろそろそれに飽きてきて、起業したいと私に言ってきたのです。それで、私が教授としてこの安定した仕事をしている限り、彼女がやりたかったことをできるようにサポートして欲しいと頼まれました。そのため、これらのビジネスは厳密には私のものではありません。私はただ財政的にビジネスを支援し、マーケティング戦略を提供しているだけです。

ビジネスを継続したい理由の一つは、私の授業で事例として利用できる実生活の経験を持ちたいからです。他の理由としては、私が別府をとても愛していて、この街を活性化したいからです。学生は卒業後、より良い雇用機会を求めてここを離れるため、別府には十分な若者がいません。それで私は学生たちにここに留まってもらい、この街を活性化させるため、彼らのために多くの仕事を生み出したいのです。しかし、私がすべてのことをできるわけではありません。そのため、私の代わりにビジネスを営んでくれる良い人材を探しています。

私の妻が、Air BnB(エアビーアンドビー)で「Beppu Story」を始めたとき、彼女はその場所の清掃を手伝ってくれる人を探していて、このカフェ「Cafe Beppu Story」の現在のマネージャーを見つけました。妻は彼女の立ち居振る舞いをとても気に入ったので、別府に留まって働けるように支援することを彼女に申し出ました。それで、私たちは彼女のためにカフェを開店し、彼女はすべての管理をしています。私たちは何もしていません。

 

それで、先生は今後、もっと多くのビジネスを開業する計画をしていますか?

そうですね、良いアイデア、情熱そして献身的な姿勢さえ持っていれば、そういった人で今後私の代わりにビジネスを運営できる人を探しています。

また、先生はフェイスブックでミニシェアを設立するお手伝いをされたとお聞きしましたが?

実際には、ミニシェアには私が来る以前から長い歴史があります。ミニシェアの創設者は、15年前にウェブサイトを作成しましたが、学生の間であまり人気がありませんでした。そこで彼は運営を継続する方法に関するアイデアを私に尋ね、私はフェイスブックでグループを作ることを提案しました。実際に私がつくったものは、APU Lost & Foundです。それはただの視点のマーケティングです。私は学生に物事を観察して、APU生のニーズを満たすためのアイデアを考え出すように説きました。それが、私たちがAPU Lost & Found、APU Giveaway、APU Baito、 APUのすべて(笑)に至った手法です。

 

APUを最大限に活用したいと思っている学生に対して何かアドバイスはありますか?

あなた方は、どんな人からでも多くのことを学ぶことができるので、先生、友人、さらに別府のおじいちゃんやおばあちゃんのことをよく知ってください。しかし、誰かを知るための最良の方法は本を読むことです。本は人の本質です。それはその人の人生を表します。最後に、どうか楽しんでください。私は大学生の時に勉強しすぎて、たくさん遊ばなかったことを後悔しています。そのため、あなた方には勉強と遊びを両立してほしいと思っています。よく学び、よく遊んでください。

 

先生、インタビューありがとうございました!私たちは、先生のことや人生についても多くのことを学びました。カフェの見学をしてもいいですか?

もちろん、どうぞ。

 

 

写真・インタビュー:BUI Thi Thuy Linh

インタビュー:SELVAKUMAR Prameeta

 

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