• Maasa Furumori

「値札のない」スーパー、フードロスと貧困問題の同時解決をめざす!


こんにちは!今回SPAは “値札のないスーパーマーケット”と呼ばれる「あまいろ商店」代表の古川光(ひかり)さん(APU3回生)にお話しを伺いました。



あまいろ商店とは

APU起業部に在籍していた古川さんが発案し、「フードロス」と「貧困」の二つの社会問題を同時に解決することを目的とした地域密着型のスーパーマーケットです。あまいろ商店の一番の特徴は「値札がない」ことです。

あまいろ商店のミッション

①フードロスと貧困を同時に解決する

②より多くの人々にこの二つの問題を身近に感じてもらう

③もっと社会を良くしたいと思う人々が行動できる場所をつくる


「あまいろ商店」の名前の由来は、イメージカラーとする真夏の空の色のような“天色”。無限に広がる空のイメージから、だれにも無限の可能性がある場所にしたいメッセージを込められています。



あまいろ商店の立ち上げとOZ Harvest の仕組み


古川さんは、高校3年生の時にテレビ番組を観たことがきっかけで、日本の貧困に目を向けるようになりました。食品が捨てられている一方で、食べる物がない人がいる。この二つの問題が同時に存在していることに強い矛盾を感じて、もし足りないところに余っているものを埋めることができれば、矛盾を解消できるのではないかと感じたそうです。


あまいろ商店の構想は、「廃棄食品を救うためのスーパー」として2017年4月にオープンしたオーストラリアの食品レスキュー団体、Oz Harvest Market に大きな影響を受けました。古川さんはOz Harvest Market を知った時に、「この仕組みであれば私の住む地域でも出来るのでは」と思ったそうです。


実際あまいろ商店もOz Harvest Market と近い考えを持っており、売れ残った野菜や賞味期限が近いパンなど、いわゆるロスとなる食材をスーパーマーケットに集め、誰でも利用することが可能です。値札がないので、ルールもありません。その人の価値観で食べ物の値段を決めます。生活困窮者であれば無料で、お金がある人であれば商品を買うことができます。


あまいろ商店の一番の大きな目的は、貧困に直面している人の救いになること、そして社会問題は身近に存在していることを、地域をはじめとした多くの人に伝える場所になることです。



2018年7月のAPU起業部発足後、古川さんは1期生としてひたむきに走ってきました。翌年6月に東京で行われた起業部の活動報告会をはじめ、様々な報告会やイベントに出席して人前で思いを伝え、大分のスタートアップウーマンアワード 「ONE BEPPU DREAM AWARD 2020」ではファイナリストとして注目を集めました。

事業構想の実現には多くの準備や練習が欠かせません。具体的に古川さんがどのような準備をしたのかを伺いました。

「起業部にはメンターと呼ばれる担当の先生がついてくださって、実現のために何が必要かを細かく話し合いました。私の場合は、まず多くの人に事業を知ってもらうことが最も重要だったので、プレゼンの工夫や、サポートして下さる企業さんの探し方を学びました。」 

また報告会への参加を振り返って、

「はじめての発表の場は2回生(2019年6月)の起業部の報告会でしたが、ポジティブな意見を多くいただき、企業や地域の方々と接点を持つこともできました。自分の伝えたいことを頭の中できちんとまとめてから臨むことの大切さを感じました。」と語ってくれました。




「値札のないスーパーマーケット第一弾」

2020年11月に期間限定でオープンしたスーパーマーケット第一弾では、廃棄されてしまう食品や家庭菜園で採れすぎた野菜などが店頭に並び、約260名の幅広い年代の方が立ち寄りました。

カゴいっぱいに敷き詰められた野菜や果物たち。種類も豊富で、中には花の苗やパンもある。



ちょうど芋の収穫期と重なっていたため、「余ったのでどうぞ」と下さる方がいたそうです。

約9割が野菜で、約30種類程の食材が集まりました。その時期に収穫できるものや間引きしたものなど、農産物を提供してくださる農家さんが多いのも特徴でした。


スーパーマーケット第一弾を終えて、難しいと感じた点を聞くと、


「中には無料だから安ければいいとだけ思って来られる方もいて、食品ロスの現状を知ってほしいという趣旨を届けることの難しさを感じました。当日は20人程のスタッフが関わってくれましたが、スタッフ一人一人が目的を把握してお客様に伝えてもらわなければと思います。より課題の方向へと意識を向けてもらうために届け方を工夫しながら次に生かしたいです」 


食材を一番届けたいのは生活困窮者の方。しかしターゲットを絞ってしまうと、食料配布イベントのようになってしまうため、社会貢献に関心を持つ人にも伝えていかなければなりません。



地域の人との関わり

古川さんを含めた9人のメンバーは、それぞれ地元の方との交流も積極的に行っています。直接でなくとも農家さんと知り合い、農作業を手伝ったり、自分たちの社会問題に対するアプローチについて話します。

古川さんは、「ひとつの方向に固執せずに色んな方向から、社会問題への意識を高めてもらう、知ってもらうことが目標」だと言います。 


「社会問題に対しては様々なアプローチがあると思います。あまいろ商店のメンバーそれぞれが持っている課題意識を、その人のやり方で実践していきたいです。例えばあるメンバーは農作業体験などを通して、こどもたちに食の大切さを伝えたいと言っています。参加した子どもが大人になった時には、またその子どもにも伝えることができるという、好循環が生まれるのではないか、と思うからです。今後それらを実践できるプラットフォームをあまいろ商店が提供していけたらと思います。」


真剣に社会問題と向き合う学生らが手と手をとりあうことで、大きな輪となり、世代を超えてその意識が広がっていくのだと古川さんの話を聞いていて思いました。


最後に古川さんからメッセージ

社会問題の解決は、「誰かがすればいいや」じゃなくて、「自分も出来るぞ」という考えを多くの人々に届けたいです。例えばフードロスについては、食べ放題で残さず食べる、食べられる量だけを取る。牛乳を買うときには、いつも3、4日で飲み切る人は、奥からではなく、手前から取るというように、生活の中のちょっとしたことから解決できるのではないかなと思っています。

また、もし学生の皆さんの中に起業部に入って起業をしてみたい、と思う人がいればぜひ挑戦してみてください!


*お知らせ*

「第2弾!あまいろ商店-値札のないスーパーマーケット-」開催

開催日時

2月20日(土)、2月27日(土)、3月6日(土)

< 13:00~16:00 予定>


開催場所

堀文貸出スペース(小畑時計店)

<別府市亀川東町27-22>亀川駅より徒歩6分


当日スタッフとして参加してくださる方を募集しています!

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