• ABIGAIL Kezia

Pajaree先生とニューノーマル


ACKARADEJRUANGSRI Pajaree先生はAPUの国際経営学部の准教授、学部と大学院の両方で教鞭をとっています。担当科目は、経営学入門、Eコマース、principles of marketing, marketing strategiesなどです。先生は学生から親しみを込めて「Professor Pajaree」と呼ばれています。先生はAPUの大学院 を2014年3月に修了し、2017年の春セメスターからAPUで教え始めました。修了後、次の世代のために何かをしようと教員になる決心した先生は、BUUIC (Burapha University International College)で初めて教職に就き、その後、フィリピンのAIM(Asian Institute of Management)に移りました。BUUICとAIM在籍中の2年間に、多くの経験を積みましたが、健康上の理由で、母国タイに戻らなければなりませんでした。タイに戻って、MUIC (Mahidol University International College)で教鞭を取った後、APUに応募しました。


APUを卒業した教員として

APUの卒業生でもあるPajaree先生は、今のAPUの教員の立場と6年前までの学生の立場には、大きな違いを感じています。学生時代はいつも、先生方を厳しすぎると思っていましたが、大学生活を通じて素晴らしい学修経験を積むことができ、自己鍛錬や時間管理のスキルが身につき、世界中から来た仲間と協働することができたので、結果的に先生が厳しかったことをよかったと思っています。そのため現在ではAPUの教員として、学生が最良の学びを得るために教職員がすべきことがわかっています。加えてAPUの一番大切な価値観は、先生が学生だった時から今まで変わっていません。APUは二言語による教育を行う多文化環境として、一人一人の違いを価値あるものとして認め多様性を尊重する国際的な教育水準を保持するよう努めています。Pajaree先生は、学生数の増加、日本および国際市場での高い評価、世界中に散らばる素晴らしい卒業生ネットワークによってAPUの学生の存在感は高まっていると感じています。APUはまた、企業と連携して、就職活動、非営利団体、地域社会に関する知識を学生が得られるようにもしています。

オンラインでの授業

 教授法について言えば、Pajaree先生は学部生にはアクティブ・ティーチングとアクティブ・ラーニングを採り入れ、授業への参加、ピア・ラーニング、グループ・ディスカッション、意思決定者として考える能力を磨くケーススタディに重点を置いています。一方、大学院のMBAプログラムの学生には、理論、概念、分析は授業では扱わず、その代わりに、学生は授業の前に個人個人で論評を準備することが求められます。授業では学生が考えた解決方法と実施方法について話し合います。

 


今年は新型コロナウィルスの感染拡大防止のために、授業はオンラインで実施することになりました。 Pajaree先生は学生からすぐにフィードバックが得られないことや、学生の表情がうかがえず、学生が講義を理解したかどうかを見極めることができないことから、オンライン授業はとても難しいしいと感じました。オンライン授業の性質上、授業中の学生参加は限定されます。また、先生はPCに向かって勉強すると学生が疲れやすいことに気づきましたが、効率を上げるためにとる休憩のタイミングにも苦慮しました。また、オンライン授業は、Zoomの特性、Wi-Fi接続、その他の外的要因から発生する技術的な問題により、対面授業よりも進行に時間を要します。


こういった難しさもありますが、Pajaree先生はオンライン授業を、新たな経験であり、今まで慣れ親しんだ教授法から一歩を踏み出すチャンスという肯定的な面もあると考えています。オンライン授業では、学生の交流やZoomのチャット機能、挙手機能を確認しながらTAとコミュニケーションをとるため二つ以上のデバイスを同時に使うので、計画立案能力と複数のタスクを同時進行させる能力が向上したそうです。学生はオンライン授業では対面授業に比べて発言が少ないので、学生が理解したかどうかを見極めるために少し間を取って、より注意深く学生の様子を見るようになったとのことです。

対面授業は、授業後も学生が質問するために教室に残ることができますが、オンライン授業では、学生はZoomにログインし、ログアウトしなければならないので、先生に質問をして答えを得る時間が限られています。新型コロナウィルスの感染拡大期に、Pajaree先生は自宅から授業をしていました。時間の使い方はフレキシブルになりましたが、そのため、一日中働くようになり、朝8時45分から夜9時まで毎日働いています。今後は、オンライン授業実施中のワークワイフバランスをもっと考えるようにしたいとのことです。

Apu Handsのメンバー

新型コロナウイルス感染拡大に対応して、APU卒業生と教職員の有志が集まって、APU学生を支援することを目的としたAPU Handsという組織を創りました。Pajaree先生はこの組織の一員として活動に参加し、帰国できずに家賃や光熱費を優先して支払うと食費にも事欠くような、困難な状況にある学生達の悲痛な話を聞きました。また、コロナウィルス感染拡大は学生の母国の経済、や学生の家族にも影響を与え、さらに多くの学生が生活のためにアルバイトをしなければならなくなりましたが、それもなかなかかなわず、食事を1日1回に切り詰めるケースも出てきました。APU Handsは寄付金や、缶詰、穀物、インスタント食品といった食料の提供という形で、卒業生、APU関係者、地域の方々から支援を受け、APU学生に食料を配布することができました。今後も学生の生活が安定し政府 などから十分な資金援助を得られるまで、活動を継続する予定です。


今の困難なこの時期は、世界中の誰もこのような状態を望んでいませんが、どうすることもできません。Pajaree先生は学生を元気づける言葉を寄せてくださいました。先生は、将来は来るのだから教育を通じて私たちができることをする、自分自身と自分の周りの社会にも責任を持ち大切にするよう勧めてくれました。私達学生は一人で新型コロナウィルスに対処しているのではないということを忘れないでください。明るい局面から、新しい視点をもって物事を見てみましょう。Pajaree先生は新型コロナウィルスで起こった肯定的な変化についても触れました。私たちはもっとお互いに気を遣うようになり、社会をよくするための新しい行動様式を作りつつあります(より頻繁に料理をしたり、家族や友人と過ごす時間を増やしたり、より清潔になったこと)。私たちは新しい就職活動の方法から、学生の学ぶ意欲を向上させる新しい方法まで、新しい規範に適応しなければなりません。


自分の身を守って、強く生き抜きましょう。自分の身を守れるのは自分だけです。不安を感じ、少しぐらいストレスを感じてもいい。でも、きっと乗り越えられます。」

2020年6月29日 ACKARADEJRUANGSRI Pajaree准教授

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